「強さ」の研究/室町 礼
もたちの意志などまったく考慮していない。
もし「弱さ」があるとすればこれが子どもたちの「弱さ」だろう。
そしてその「弱さ」はきみたちがきみたちで作り出したものなんだ。
無力な存在に対して、強者によるこのような偽善はかつて顧みられることは
なかった。なぜなら、彼らはきみたちが好きな「不能」だし「弱い」し
「勝てない」から。
わたしがいわゆる昨今の「サヨクリベラル」の言説に吐き気がするほど凶悪で
犯罪的なものを感じるのはかれらのこのようなところが
共通するものがあるからなのかもしれない。
この本は結局、最後まで彼らのいう"「弱者の共同体」"の賛美で終わって
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)