「強さ」の研究/室町 礼
 
のであったことは確かです。
だって当たり前のことでしょう? 存在性に上下強弱価値無価値が
ありますか? 天上天下唯我独尊です。だれにとっても本人の
存在そのものが尊いのです。
不思議に思うのですが、
高橋源一郎らは、なぜ脳性マヒや精神障害者施設の子らを「弱い存
在」と規定したのでしょうか。
存在に「弱い」も「強い」もないことは、あたりまえのことです。
存在性じゃなくて、社会的に恵まれない境遇にあるから社会的に「弱い」
ということならわかります
しかしそれなら社会的なアプローチの手法をとるべきなのに、
なぜか哲学的、思想的に彼らに近づこうとしている。
はやい話が、彼らが出来る
[次のページ]
戻る   Point(2)