「強さ」の研究/室町 礼
 
らく、脳性マヒや精神
障害の子どもたちがもし口を利けたら
   わたしたちは弱い存在なんかじゃないです!
全員総立ちでノーをつきつけるはずだと想像できるからです。
わたしも孤児擁護施設にあずけられたことがありますが、
多くの仲間というのかな、同じ境遇のやつらがバタバタ死んで
いきました。
わたし自身も六歳のときに急性盲腸炎で死ぬ寸前までいった。
脳腫瘍であることがわからなくて風邪だということで寝込んでいた子は
天使のようなやさしい表情で死んでいったし、
ガリ公というあだ名のやつは、一度栄養失調になると治らなくて
中学を出るまでずっと骸骨みたいにやせていました。
(栄養失調と
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