Hostage/ホロウ・シカエルボク
の様なものになった、それが体内にいろいろなものを循環させた、肉体と精神が様々な現象に慣れて、それを飲み込みながら分析する余裕すら出来た、俺は地震計測器の様にこの肉体の揺れを記録し続けていたのだった、それは時々システムを更新する必要があった、だから俺は綴り始めた、それがすべてを円滑に進めるためのオイルの様なものだった、そうして得てきたものにある程度の脈絡を与えることによって、俺は自分が飲み込んできたものたちの正体を知ることとなった、その為に立ち止まって情報を吟味したりはしなかった、歩みを止めるのは愚かなことだった、それはあくまで歩みの中で自然に表出し、悟られた、そうする頃にはどこを歩いているかなどと
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