空はどこまでも白く/由比良 倖
ない、今は薬が山ほどあるし、と考えていた。山ほどの薬を飲んでから、私は葬式に行った。
その翌日、私は倒れた。薬のせいではなく(血液検査をされたらしい)、貧血と脱水と、精神的なショックによる嘔吐と、いわゆるてんかんではないのですが、てんかんに似たような激しい感情の動きがあるみたいですね、と医者が母に説明しているのを、ビタミン入りの点滴を受けながら、私はうつらうつらと聞いていた。
感情か。欲しいな。「感情が壊れてる」と私は誰にも聞こえない声で言った。私は、個人的な理由でしか破滅しないし、自分を確認する為にしか、人とは接さない。私が壊れるのは、私が私の世界に愛着を持てないときだけ。だから、私に感
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