幻身についての序論/森 真察人
そうごう}という眼をも凌(しの)ぐ卑(いや)しさでもって表示され僕は後半身について生涯その虚像を把える外(ほか)はない
僕の精神については無論、それはもはや眼のみの仕事ではない、それは(後半身をも含む)全身体の運動およびそれにより表出せられる不定形な精神に加え若干の情緒を把える、生命による無数の曲面族の総体としてのある?捩れ?を描く一連のあなたの過程だ
その受容器官を仮にあなたの網膜に限定しても事情は同じでありやはりそこにも?捩れ?=曲面族=音楽がたしかに在る、これは波浪(はろう)や連嶺(れんれい)をはじめとする身体的事物とあなたの網膜との間の曲面族とはまったく事
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