或る貧困労働者の祈り/栗栖真理亜
濁った空の下
確かな職もなく
行き場の無くなった人々がカラカラに乾いた精神(ココロ)を持て余し
ただ、何の希望も見い出せずにその場限りの生活を送っている
彼らのたったひとつの持ち物はコインロッカーに残された小さな荷物
そう、使い古された歯ブラシや擦りきれた私服
それらを全部(すべて)僅かな空間に押し込めて
薄汚れた制服姿のままその日限りの割り当てられた仕事場へと出掛けてゆく
まるで暗い、暗い、穴蔵のような部屋で
ただひたすら、機械の部品をいじくり回す日々
あぁ、いつになったらこの生活から脱する事が出来るのだろう?
オレももう、四十五
マトモな職についてたら今頃は
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