人格と世界観10・直観的思考と詩心?/ひだかたけし
れる。
しかも捉えわれずに、事物にすっかり帰依することを可能にしてくれる。
だから精神が自然に求めるすべてを、自然から取り出すことができる、
という確信さえ持つことができる。
しかし、最高の直観は、すべての一面的な帰依の感情からも人間精神を解放してくれる。
人間精神は、この直観によって、倫理的世界秩序の領域でも自分が主導権をもてる、と感じとる。
すべてを生じさせる原動力が自分の内部の意志の力と同質のものであり、
倫理上の最高の決定権が自分の内部にあることを分からせてくれる。
なぜなら、倫理理念の世界がこの最高の決定権をもっているとしても、
人間の魂もその決定に関与しているからで
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)