LET THERE BE MORE LIGHT。 ──光の詩学/神学的自我論の試み/田中宏輔
 
るものに変容すると考えても不思議はないわけである。同様に、言葉でないものが、言葉に変容すると考えてもよい。そういえば、「すぐ近くにあるものほど、そのもの自身に似ていないものはない。」(ラディゲ『肉体の悪魔』新庄嘉章訳)といった言葉もあったが、しかし、それは、ある時点においては、似ていないということであって、よくあることだが、まったく似ていないものが、よく似たものになることもあり、そっくり同じものになることもあるのである。だからこそ、それを、「変容する」と言うのであって、無意識領域にあるものが、意識にのぼる概念と密接に触れ合っており、ある刺激があれば、無意識領域にあるものが、意識にのぼる概念になるこ
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