睡蓮の郷/あらい
 

どん底の骨と川に浸かっている
沈香砂丘に書き記した記憶がある
腐敗したつぼみが脳裏に痺れを齎すけれど
死ぬ前に丸暗記した。発達したからだつきで
行き詰まったままより展望が開けている
外見は長方形をした、多重人格だよ
甲板と桟橋に気づいたとき、屋根もなくなり
運がない日は、飛び降りた硝子の弧をあがくのあいだ

あたりを見回せばそんなもの
口からからだのなかを貫いている
水を得た魚とは云うけど。

胸に穴をあけ花を植え告白するまで期間
エンカウントする往来を眺めながら
こぼれた結晶の、抜け出せない紋様は
途中からさらに驚いて、南へ 南へゆく

がんじがらめのあた
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