人格と世界観2/ひだかたけし
 
外界についてのどんな判断の中にも、
主観的な部分が働いている。
このことから、
人間は現実の客観的な本質に到ることができない、
と考える人がいる。
そういう人は、主観的な体験を現実の中に移し入れるとき、
現実の直接的、客観的な事象が歪曲されてしまうと思って、
人間は世界を自分の主観的な生活の眼鏡でしかイメージできないのだから、
人間の認識はどれもこれも主観的に制約された認識でしかない、と結論づけてしまう。
 けれども、何が自分の内部で開示されるか分かっている人は、こういう不毛な主張に関わろうとは思わない。
真実が現れるのは、知覚と理念が認識過程の中でひとつに結びつくときだからで
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