夢のあと/栗栖真理亜
 
団員の数に入れられているようだ。とはいえ、そとばこまちに入団するまで何の迷いもなかったわけではなかった。突然の移籍で、今まで活動を共にしてきた第三劇場やコントの相方に迷惑をかけてしまうかもしれない。僕は一番身近で信頼のおける相方にまず相談した。
相方である鰻登源八は僕の話を一通り聞いた後、「悪い話じゃないじゃないか。三助のやりたいようにやったらいいよ。その為の“槍魔栗三助”なんだろ?」と言ってくれた。
僕は相方が背中を押してくれたことで俄然やる気が出て「せっかくのチャンス、不意にすることない。ここまで来たからにはなにがなんでもやりまくってやろう」と思うようになっていた。
僕はそとばこまちの劇
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