祭りのあと/栗栖真理亜
た撫で、再び刀を鞘に納め始めた。
「ハァ……あっ…あっ…」
ゆっくりとした速度で割り込んでくるためか、先程のような強い衝撃は感じなかった。
しかし、それで痛みが完全に取り去られた訳ではなく、口元を抑える事で必死で堪えた。
緩く強くを繰り返し、やがて波は間隔を狭めていき、
「ッ……!出すぞッ……!」
どくンッ!!
「あ、アアぁぁぁあアアぁぁぁアアぁぁぁッ……!!」
やがて、僕らは快楽の渦に呑み込まれていった。
シュボッ。
ライターで煙草の火を付け、男は煙を吐き出した。
僕は先程の倦怠感を引き摺りながら男の懐で丸くなっていた。
「しかし、アレだな。俺の懐に飛び込むなんざ
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