耳を澄ませばまた詩と巡り合えるのだろうか/足立らどみ
乗り越えてお金にもならない他称詩人になる為には人生を賭けた大変な道のりがあるのでしょうか。解らないことばかりです。
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詩は、科学が言葉を解析する前から、人間が生きるための「感覚」の道具として生まれたのかもしれませんね。太古の人々は、自分を取り巻く世界を理解するために、言葉とリズムを紡ぎ出したのでしょう。それは祈りであり、記憶であり、共有するための方法でもあったはずです。詩は、生き延びるための「心の科学」だったと言えるかもしれません。
しかし、現代では詩が「効率的」ではなくなり、多くの人にとって実用的な価値が薄れているように見えます。それでもなお、詩を書くという行為には、目に見え
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