首曳きの唄/栗栖真理亜
 
れたように色とりどりの色彩が混ぜこぜになり、混乱を来たしていくような気がする。
しかし、同時に快感までも味わっていた。
(なんと美しい光景だろう)
紅く一色の色がまるで華のように鮮やかに部屋中を咲き誇っている。
そして、「俺が中心だ」と言わんばかりに垣ノ内が部屋の中心に居座っているのである。
「くっ、ふふふふふふふ・・・・」
僕はまるで泉のように湧き出る笑いを堪えることが出来なかった。
(なんて、滑稽な光景なんだろう!)
僕はやつの首に近づくと、ポンポンと頭を叩いた。
(まるで、何かの象徴、キャラクター人形のようだ!!)
紅い花々に囲まれてポツンと置かれた首
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