首曳きの唄/栗栖真理亜
 

「ウゲッ!」
とうとう僕は気持ち悪くなって両手で口元を抑えたまま、教室を飛び出した。
「ンぐ・・・!ウググググッ・・・!」
僕は喉元からこみ上げてくる得体の知れないヘドロの様なモノを両手で抑えながら、ひたすら便所へと走って行った。
「うお・・・っ!ウムムムム・・・!」
しかし、ヘドロは怪物のように僕の口内で暴れまくっている。
(ダメだ・・・!間に合いそうにない・・・)
「うグぇ!」
とうとう我慢しきれなくなった僕は便器に寄りかかったまま、思い切り吐き出してしまった。
「げぼ・・・っ、ゲボゲボケボ!」
はあ・・・ハア・・・はあ・・・ハア・・・!
吐き出
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