首曳きの唄/栗栖真理亜
声でひそひそ話をしているのを偶然耳にしてしまった。
(やっぱり、万里子は休んだんだ。僕があんなコトしたせいで。どうしよう)
とりあえず謝るしかない。
(彼女の家へ直接行って話をつけて来よう)
僕は誰にも気付かれぬよう、こっそりと学校を抜け出すと万里子の家へと向かった。
僕は万里子の家へ行く途中で、はたと、思い留まった。
(もしかしたら彼女は、自分が目にした事実を全部親に話してるかもしれない。今ここで僕が行くことは得策ではないかもしれないな。もう少し様子を窺ってからにしようか?どうしようか?)
僕は腕を組んで、考え込む。
(それでも、彼女の家へ行ってから、どんな様子か
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