首曳きの唄/栗栖真理亜
 
置き去りにしたまま、公園を走り去った。

「ハア、はあ、ハア、はあ・・・」
僕は息を切らせながら、ただ、でたらめに走り続けていた。
喉が引きつるように痛い。
ひざの関節も動かしすぎて、今にもガクガクと外れそうになっている。
とうとう足が縺れて、前のめりに体が倒れてしまった。
「あっ!!」
僕は少しでも体を庇おうと、両腕を前に出して地面を支えようとしたが間に合わない。
ガッ!!
顔面ごと地面に激しく打ち付けてしまい、思わず、しかめっ面をしてしまった。
「クッ・・・!痛てて・・・!!」
何とか起き上がろうと、手のひらを地面に添えて両肘に力を入れたが、痛みが節
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