首曳きの唄/栗栖真理亜
 
心の中で叫んだ。
(あの先生が僕にそんなことをするはずがない!!!)
「う、わあああぁぁぁぁああああ!!!!!」
ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
僕は完全に狂ったように何度も何度も壁に頭をぶつけた。
やがて生暖かい地が額からトロリと滴ってきた。
床もだんだんと血溜まりとなって池となっていく。
僕はこうして何かを発散しなければ気持ちが治まらなかった。
(僕が利用されていたなんて!僕が利用されていただけだなんて!!)
僕は泣きじゃくった。
そして轟く様な咆哮を上げ、また壁に頭を打ち付けた。
やがて僕はクラクラとめまいを感じて倒れこんでしまった。

朝は否応な
[次のページ]
戻る   Point(1)