首曳きの唄/栗栖真理亜
 
う関係なんだ?」
「ど、どういう関係か、とは・・・?」
僕は刑事の言っている意味がまったく理解できずに鸚鵡返しに問いかけた。
「そうか。お前は知らないんだな。ならば教えてやろうか?」
そういうと刑事は身を乗り出すと、ぐっと僕の顔に自分の顔を近づけてきた。
「小野寺恵子はな、お前がここへ来てから突然行方不明になったんだよ」
(えっ?)
余りの衝撃で僕は返す言葉が出なかった。
(小野寺先生が行方不明・・・?そんな馬鹿な!!)
僕のショックを尻目に刑事はなおも喋り続けた。
「それからな、これなんだが・・・。これが何だか解るか?」
刑事が目の前に差し出す写真に僕
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