柔らかき手の殺意/栗栖真理亜
 

さすがの僕もこれにはキレかかった。
「いい加減にしないと、俺、舌噛んで死ぬぞ?」
「出来るモンならやってみなさいよ!今まで黙っていたけどね、あんたのそういた態度がみんなを疲れさせるのよ!」
へいへい。だからそろいも揃ってシカトして僕を変な目で見てたんだな。
「アンタなんか本当に殺されればイイのよ!本当にあの時殺しとけばよかった!」
・・・え?今・・・なんて・・・?
そこで僕の時間は止まってしまった。
(あの時に殺しとけばよかった・・・?)
それってどういう・・・?
僕の真っ青な表情に気付いて母親ははっと慌てて口をつぐんだ。
「と、とにかく!もうそんなビ
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