『90年代邦楽』はなぜ懐メロにならないのか?/おまる
 
なおさら、懐メロについて合理的な議論を展開できる気にはなれないのですよね。あれこれと記号を語ってる場合ではないのかもしれません。たくらみそのものが時代遅れかもしれない。

なんとか合理的に書くよう努めはします。ちょっと気が進みませんが、社会学を敷衍して説明しましょうか。まだバブルがはじけきってなかった90年代前半はイケイケの曲で攻めまくって空元気を振り回すことで刹那的に病みを忘れさせてくれる「がんばろうカノン」系が大流行してました。「愛は勝つ」「どんなときも。」「それが大事」、小室ファミリー、ビーイング…この系統の楽曲は、順調に懐メロ(黒歴史?)化しているといってよいでしょう。バブルが完全には
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