ねこと自閉症とアンドロイド/天使るび(静けさが恋しい)
 
に人間かサイボーグかアンドロイドなのか何が何だかわからないかもしれないね。血溜まりのなかで心臓を見つけても動いていたのか実感できないことだろう。

 命ってすごく遠い。イメージでしかない。そうだ。この姿が本来のぼくなのだ。

 人間よりも奇麗なものってたくさんあるよね。それを上手に選択しないとヒトの情報ばかりでいつか窒息してしまうよ。

 ぼくは何も見えないのだ。この世界に生まれて何にも見ることができていない。そのことがいまは面白い。

 ぼくにも好みの人間がいる。ひとりだけぼくの命を諦めないでいてくれる。精神安定剤のようなやつ。そいつがいないとぼくはきっと人間でなくなる。これは勝
[次のページ]
戻る   Point(6)