大阪文学学校体験記/室町 礼
が女だから顔に出すことはしなかった。女たちは
多分、わたしの発言や仕草の魯鈍さに腹を立てていた
のかもしれない。
そういうことを繰り返すうちにわたしは、詩人っての
はわたしが想像していたような人たちではなく下手す
るとロクでもないやつらの集まりかもしれないという
仮説を抱くようになった。
生徒は全員で50名ほどいたかもしれない。詩と小説
そして段階ごとに6つほどのクラスに分かれていた。
あるときクラス合同の飲み会があった。
そのとき集まった男たちの顔をみてわたしはうんざり
した。
悪相ばかりなのである。映画でいえば詐欺師やヤクザ
しかつとまらないような険悪な人相の連中ばか
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