アクロバット・プレイ/ホロウ・シカエルボク
も正直なかたちで記録されなければならない、つまりそれは、俺という人間の最も綿密な自己紹介のようなものになる、つまり、詩人は死ぬまで自己紹介をし続けるのだ、俺はこういうかたちだと―魂のレベルを曝し続けるのだ、それは連綿と続く流れへの貢ぎ物になるのかもしれない、俺たちは所詮、大きな流れに巻き込まれてやがて沈んでいく木の葉かもしれない、でも、この流れにおいては俺たちは完全に個であることが出来る、混じりっ気のないひとつの存在として言葉を放つことが出来る、その純度が詩の価値を決める、宝石みたいなものさ、原石としてはそこらにゴロゴロしてる、でもその土を掃い、価値を見極め、カットを施すのは人間の手腕だろう、転が
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