水が絶えなければ循環は続いていく/ホロウ・シカエルボク
 
味も無いけれど、とにかく俺は身辺調査報告のような自己紹介をするよりはこんな風に自分の奥底にあるものを表現していたいのさ、そこにどんな意味があるかなんて話はもうどうでもいいんだ、そこに説明をつけることは余計なことなのさ、ただ自分が確信した道を精一杯進むのみさ、そんな暮らしの中で生み出されるものが俺すらも知らない俺の真実なのだ、それはもしかしたら俺よりも俺の書いたものを読んだ誰かの方がよりはっきりと理解しているかもしれない、俺はこれがどういうことについて話しているものなのか、厳密にいえばまるで理解していない、これは俺の理解の範疇に無い事柄かもしれない、あるいは俺が、もうそれについて理解することを放棄し
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