水が絶えなければ循環は続いていく/ホロウ・シカエルボク
噌で探れない自分の深淵をそうした手段でうろついているのだ、五感の無いところまで潜らなければならない、肉体が勝手に言葉を並べ始める階層まで降りて行って、出来るだけ正確に伝えなければならない、それを書いているのは俺であって俺ではない、俺の生霊による自動書記のようなものだ、俺は身体を貸しているだけなのさ、知識や学習能力で計算された文章を書こうなんてこれっぽっちも考えちゃいないんだ、そんなものは数行で欠伸が出て忘れてしまうよ、井戸を掘るようなものだ、水脈さえとらえることが出来ればあとは掘り進めればいい、水は出口を見つければあっという間に穴を駆け上がって地上へと溢れ出すだろう、どうしてそんな行為が必要なのか
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