水が絶えなければ循環は続いていく/ホロウ・シカエルボク
本当に恐ろしいのは自身の存在とその周辺のすべてが本来あるべきはずの意味を失ってしまうことだ、豪雨に洗われた路面のように本質を剥き出しにして、けれどなにも語ることは出来ない、本当に恐ろしいのはそうした、一言も発せられない正直さや純粋さだ、人間でいえばそれは、火葬場の炉から出て来る真っ白い骨でしかありえない、俺たちはその骨に様々な、生きている間しか必要でないものをあれこれと纏って、本音とも嘘とも言い切れない曖昧な世界を生きる、全員が正直で全員が嘘つき、それは俺たちがシンプルには成り得ないからだ、ピュアネスには近寄ってはならない、彼らが一番質の悪い嘘をついている、潔癖症の手のひらは合成洗剤で荒れまく
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