結果や結論に付着物など無いものだ/ホロウ・シカエルボク
 
い、テレビを見ながら数行ずつ書いたって面白いものを書くことは出来た、ある程度は経験であり、ある程度はセンスだったと思う、でも結局、俺がそれを手に入れたのは覚悟を決めたことが一番大きいのだ、覚悟とは何の覚悟なのだ?おそらくは人並みの幸せを諦める覚悟だ、そして、それと同時にどんな境遇にあろうとも書き続けようという覚悟でもあった、越えてはいけない線の先は楽園だった、人間が自分自身を存分に生きることが出来る世界だったのだ、たとえばここにひとつの点がある、これは突き詰めなければただひとつの点というだけで終わってしまう、けれど、それを誰が、どんな目的で、なぜここに点を打ったのかというようなことを考え始めると、
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