These are better days./ホロウ・シカエルボク
 

振動を伴う、低い響き、脳髄の共振が、俺の体温をおかしくする、すべてを投げ出して横たわる床、甘い煙草みたいな臭いの、熱に温められた部屋の空気、まだ滲む冷汗を気にしながら、少しの時間他愛の無い夢を見る、九月になると思い出したように身体が壊れる、視界のちらつきの中にいつも同じものが見える気がする、どうせ原因が分かるものじゃない、天井は白けている、音楽は流れている、ずっと同じアルバムを繰り返している、何周目かにまるで、時が止まっているみたいな気分になる、なす術なく横たわることが増えた気がする、すべてが同じ要因なのか、それとも別々のなにかなのか、すべてを知っているものに見せなければその答えは分からないの
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