夕方の木漏れ日(水色の恍惚)/陽向(2躯-30〜35)
ろそろ午後になる頃だったと思います、私は、あまりの衝撃で、常日頃の身を守る術を放棄するかの如く、一瞬で貴方に取り込まれたのです。
世界の無防備な私に対する攻撃は、その日から突然鳴り止み、世界は私を祝福したのでした。まるで、この日が来る為にあった、初めから、祝福のゴールの為にあった正しき闇に感じたのでした。
呼吸も、心の虚しさも楽になりました、人に言えない悩みも、身体の不調も楽になりました。まるでそこには、一瞬で理解できる、難問の愛がありました。
誰よりも幸せだ、幸福だ、幸福の極みでした。世界中の人に、今僕のこの瞬間を分け与えたいほどでした、まるでそこには永遠の愛があっ
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