寝苦しい夜は牙を研ぐのに向いている/ホロウ・シカエルボク
 
たいな気質なんだよ、余計なことは一切せず、コミュニティの秩序を守るために生きて、歳を取って使い物にならなくなったら捨てられるんだ、姥捨て山がグループホームになっただけのことだよ、そうじゃないか?少しだけでいいから考えてみてくれ、社会なんて当り前のように痴呆化するもんなんだぜ、それは本来のアンテナを畳んでしまうからなんだ、本来受信すべきものを簡単にスルーしてしまうんだよ、埃のように舞って積もるだけの数限りない命、酷い悪寒、最高にゾッとする話さ、そういう人間たちの為に世界が回り続けるために、見栄や欲望の為の争いは繰り返されるだろう、誰かが損をするから誰かが潤う、どこかで失われるからどこかで生まれる、そ
[次のページ]
戻る   Point(2)