それが真っ白な大嘘なのだとしても/秋葉竹
代もあったけれども
今振り返ると
それはやはりけっして永遠ではなく
そのあとやはりひとりで生きてゆく羽目に
おちいってしまうのだと
知って、いるよ。
だれが悪いわけではない、
ただ、じぶんじしんが
こういう骨格で
こういう肉をまとっているみたいに
ただ、
『ひとり』を全身にまとっているだけなのだ
ずっと、そうなるはずだ
未来や希望を夢想するとき
ふと
かたわらにあの頃のような
やさしくあたたかいひとが
あたりまえにいてくれたらなぁ、
とは
想うけれども、
だからといって
なにも変えられない臆病な頑固者には
生きることの難しさを
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