その腹にはいったいどんな言葉が記されているのだろう/ホロウ・シカエルボク
く歩いていれば地区の出口までは行けるはずだ、大きな道を選んでひたすら歩いたがなかなか辿り着けなかった、思っていたより広い区域なのかもしれない、まったく、どれだけ必死になって燃えカスを燃やそうとしていたのだろう、俺はため息をついた、道に迷ってまで燃えカスを燃やして、それでいったい何を手にしたというのだろう?改めて考えてみると全く無意味な行為だった、けれど、衝動に背いてしまうことは俺という人間の終わりを意味する、俺は衝動にだけは素直に生きて来たんだ、それにどんな意味があるのか分からなくてもさ、少なくともこうして、下らない話のネタにはなるわけだし、出口はなかなか見つからなかった、そもそも俺にとっては見慣
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