路地に滲む夢/ホロウ・シカエルボク
スで俺の注文を作った、味は悪くなかったがその他のものが狂い過ぎていてまるで食った気がしなかった、料理以外のすべてのチャンネルがジャストなポジションを外していた、彼らはいつからこの店をやっているのだろうか、と俺は考えた、歯医者に通い始めたのは最近のことなのであまりこのあたりを歩いたことが無かったのだ、安過ぎる勘定を済ませて店を出ると日は暮れていた、さっきの店と同じくらいの規模だろう、様々な食い物の店がちらほらやっているのが見て取れた、一階が店舗、二階が住居の昔ながらのスタイルだ、少し前まではこんな店が両側にびっしりと並んでいたのかもしれないな、再開発地区を思わせるフェンスで囲われたたくさんの空地を見
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)