第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 

健介「来年座員になるか、蘭
 子みたいに」
教平「ははは」
雅之「教平くんは、文学勉強
 しに大学行くんだもんな」
教平「はい、そのつもりです」
雅之「うん。でもいつかうち
 の一座にも台本書いてほし
 いな。ぼくも今度の台本とっ
 てもいいって思ったからさ」
教平「はい、ありがとうござ
 います。けど先輩、ほんま
 に入るんですか蘭子」
   教平、観客の同級生た
   ちに囲まれ、ポーズを
   決めたり、写真を撮っ
   てもらったりして悦に
   いってはしゃいでいる
   蘭子を見る。苦笑いし
   て頷く健介。
健介「止めてもきかん女やか

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