第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 
あげ、ド
   ウと倒れる教平。会場か
   ら万雷の拍手。

〇前同・大ホール前
   舞台衣装そのままの姿で、
   観客たちを見送っている
   一座の面々。
教平「奥原先輩、雅之さん、こ
 の度は本当にありがとうござ
 いました。おかげさまでいい
 舞台になりました。殺陣の指
 導までしていただいて」
健介「蘭子に頼まれたら断られ
 へんよ。巡業も一段落したと
 ころやったしな」
教平「でもお二人ともさすが
 です。短い稽古期間やった
 のに」
雅之「親父が教平くんの台本
 褒めてたよ。『よく書けて
 る、うちの座付き作家にほ
 しい』って」

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