第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 
たしてみせ
 るっ、わたしが斃れた時は―
 ―そのときは頼む!」
雅之「お蘭殿!」
教平「ぬは、ぬはは。威勢のい
 いことよの。だがしょせん女
 は女。そっ首跳ね飛ばしてく
 れるわ。来い!」
蘭子「覚悟!」
   教平扮する悪党の親分に
   斬りかかっていく蘭子。
   二人の剣戟場面。その見
   事な太刀捌きに観客から
   拍手が起きる。ギリギリ
   と刀を合わせる二人。パッ
   と離れる。同時に向かっ
   ていく。
蘭子「とりゃあぁぁっ!」
   教平の胴を払い、袈裟懸
   けに斬る蘭子。
教平「ぐあぁぁっ!」
   断末魔の叫びをあげ
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