第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 
でこんといてな。
 お金貸せとか言うてこんといてな。
 分かった?」
   泣きながら何度も頷く末永。去っ
   ていく教平。末永、うずくまっ
   てベソベソ泣き続けている。四
   人組、去っていく。

〇八幡神社・参道
   祭りの幟が何本も立てられ、屋
   台が数多く出ている。境内へと
   向かって歩いて行く人たち。

〇前同・境内
   能舞台があり、その壁の前に立っ
   ている直人。壁に貼ってある奉
   納相撲のトーナメント表をじっ
   と見ている。
   やってくる教平、美花、蘭子、
   健介。
健介「いよいよやな、神田」
   
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