第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 
スやも
 んね、田中くんに勝つ」
教平「はい。そのためだけ
 に先輩、ひとりで相撲続
 けてきたんやから。絶対
 勝ってほしいです。今、
 必殺技の練習台になってる
 んです、ぼく」
美花「必殺技。どんなん?」
教平「当日の楽しみにしとっ
 てください。あれが決まっ
 たら、神田先輩絶対勝てます
 ――黒沢先輩」
美花「なに」
教平「芝居の稽古、ちゃんと
 やります。けど、今日から
 祭りまでの二週間は、毎日
 神田先輩と稽古したいんで
 す。それ言いにきたんです」
美花「うん」
教平「八幡さんの相撲が終わっ
 たら芝居の稽古に専念しま
 す。敬造さんに
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