第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
 
んにそう伝えて
 おいてもらえますか」
美花「分かった。早よ行き。
 神田くんまわしつけて待っ
 てるで」
教平「ありがとうございます」
   頭を下げ畳から降り、
   部屋を出る教平。
   一人になる美花。また窓
   外を見やる。微笑みを浮
   かべ、大きく鼻から息を
   吸い込む美花。うっとり
   するその顔。

〇山ヶ崎高校・廊下
   放課後、歩いている教平
   の後ろから声をかける末
   永。
末永「高野」
   振り返り末永を見る教平。
末永「ちょっと顔貸せや」
   末永、教平を睨む。その
   視線を逸らさない教平。

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