第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/平瀬たかのり
すもんね」
美花「うん――高野くん」
教平「はい」
美花「なんか、ここでうず
くまって泣いてたのが嘘
みたいやね」
教平「あのときは、ほんま
にすみませんでした。な
んか、自分が情けないで
す」
美花「今やったら?」
教平「ぶちかまします。あ
んないきがってるだけの
ヤンキーらなんか、神田
先輩に比べたら鼻くそ以
下です」
美花「ははっ。『鼻くそ以
下』かぁ。なあ、八幡さ
んのお祭りのお相撲、高
野くんも出るん?」
教平「はい」
美花「そっか、応援するわ」
教平「神田先輩、今、カミ
ソリみたいです」
美花「ラストチャンスや
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