Egg Shell(脆いが硬い)/ホロウ・シカエルボク
 
だ、その矛盾の中で自然発生的に統合されるいくつかのピースがきっと、真実なり真理などと呼ばれる事柄なのだろう、床に投げ出したままになっているカーペットが旨そうに見えたけれど、少なくとも自制出来るだけの自分はまだ保たれていた、俺は床の上に仰向けに横になった、誰もこんなことは望んでいなかった、望んでいないはずだった、俺はここから虫のように叩き潰されて消え失せるのではないかという予感に怯えていた、怯えていたのだった、望んでいたはずがない、俺はもう厭世観の中で馬鹿にはなりたくなかった、だが、なにもままならないと自覚するたびに、どこかでもう何も考えなくてもいいのだというような安堵感を常に感じていた、全く面倒臭
[次のページ]
戻る   Point(3)