バカ可愛い、略してバカカワ/秋葉竹
一年半
ふたりでふたりが好きなうたを聴いて
夜も一緒に公園を歩いて
月の光があたたかいねって
秋の夕暮れも
冬の夜も
手をつなぎ合っていたね
教職課程をふたりで受けてたから
ふたりとも先生に成れればいいねって
ちっちゃな夢を語り合ったり
星が輝く夜のこと
浅い夜の賑やかな繁華なまちを連れあって
軽やかに歩いて
どんなに一緒にいても
時間はすぐに過ぎていったり、ね
ふたりとも先生には成らなかったし
結局は卒業で
ふたりは疎遠になって
最後にあった君の住む町のちいさな駅で
僕は電車に乗って
君は駅に残って
少なくとも僕の方は
けっこう万感の想いを
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