詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その3。+あとがき/たま
 
い声に
赤い犬はふり向いて
かすかに笑った

舟は河口の葦辺を渉りきって
深い森に辿りついた

穏やかな春の朝だった




 雨は詩歌。
 雨はメタファー。
 雨はあなた。


 散文の海に生まれた
 わたしたちが等しく
 詩人であったことを
 忘れないでほしい。
                                   


                      (完了)





  あとがき

この小説に挿入した詩作品は、そのほとんどが現代詩フォーラムに
発表したものです。また二編の短編小説は、時空モノガタ
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