詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その1。/たま
とも
まあたらしい詩を編むことはできないだろう
それがなんであっても
どんなに離されたとしても
その距離をはかる物差しは
わたし自身、なのだから
[孤独]なんていう、都合のいい尺度はすてて
ちょっぴりくやしい想いをあじわったら
あとはもう
お風呂にはいって寝てしまえばいい
いつかきっと、追いつける日がくるから
さよならを育てるように恋をして
それでもいいと言いきるいのち
ほら、またひとつ
このわたしを超えていく恋がある
散文の海へ3
猫又木浜海水浴場の駐車場は午前八時に開門する。
南北に延びるビーチ沿いの駐車場に車を止める
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