散らばった骨はひとつところに集めておけばいい/ホロウ・シカエルボク
 
っと鳴り続けている、ハムエッグを作って食べる、ソースは切らしていたので塩胡椒だけで済ませた、悪くない、傘を差して散歩に出るのも悪い考えではなかった、だけどどうにも気が乗らなかった、珈琲を二杯分作って時間をかけて飲み干した、幾分頭がすっきりしたような気がした、片付けておきたい物事はいくつかあった、でもまだ肉体も精神も目的を持って起動してはいなかった、今日はずっとそういう日なのかもしれない、どんなに目を凝らしてもなにも目に映らない日というのがたまにある、ただの気分の問題なのかもしれない、でもそれに抗い、ことを始めるにはもの凄い体力を必要とする、そして、そんな風に無理をおしてやってのけたところで自分自身
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