散らばった骨はひとつところに集めておけばいい/ホロウ・シカエルボク
 
自身が満足出来る結果を生むことはほとんどなかった、もしかしたら今日がそんなジンクスを跳ねのけることが出来る新しい日かもしれない、でも、そんな少ない可能性に賭けてアクションを起こすにはもうひとつなにかが足りなかった、だからなにかやるべきことを思いつくまでキッチンの椅子に腰かけていることにした、スマートフォンでニュースをチェックした、数か月前住処の近くで起こった強盗事件にはなんの進展もないみたいだった、別に珍しい話じゃない、シンクにマグカップを置く、朝の台所は春先の庭のような素っ気無く柔らかい空気に満ちている、すでに気温は上がり始めているのに…そう独り言ちて首を横に振る、整合性など無い方が正しい、なん
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