(n((o),(w)),)(h)ere)詩人はきっといつか詩を書けなくなる/竜門勇気
暖かい小さな手のように
穏やかに、しっかりと遠ざけていたあれを、想像する。
それが何かはわかっているが、理解したくはない。認めたくもない。
でも。今日ではないと思っていた。
明日かもしれないし、近く訪れることだとまでは飲み込めていた。
明日が来て、また、この苦しさに酔えると思っていた。
no were
(n((o),(w)),)(h)ere)
時計が進まない。
10分ぐらいの跳躍はあるが細切れになった睡眠もあいまって
ぼくのわき腹で寝息をたてる猫がいることを確認しては
寝返りをうったり抱きしめてみたり頭からお腹まで手のひらを滑らしたりした。
5時になった。地域の事情で据
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