花が咲くまで/◇レキ
 

小さく縮れた風船の残骸は今もポケットに残っている

死とそっくりの孤独
ひたひたとついてくるようになった
死にたくないから生きている
歩くことだけが倒れない方法だった



誰もいなくなった砂漠
昼は熱いし夜は寒い
でも別に私は気にしていない

真っ赤で白い袖の
もう丈の合わないスカートを履いて
下を向き慣れた足取りでただ歩き続ける
ひたすら丘を上って、下って
素足から血が出ることもなくなった

かつて後を追ってきた孤独は影として私の一部になった

見向きもせずに風は吹き抜けていくだけだ
夜星々が私の一人ぼっちを突き付けてくる



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